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「郵便配達は二度ベルを鳴らす」と不倫

 「郵便配達は二度ベルを鳴らす」は、犯罪小説を得意とするジェームズ・M・ケインの代表作。これまで4度映画になりましたから、原作は読んでいなくても映画を見たことのある人は多いかも知れません。そしてご存じのように、タイトルの由来には諸説あり、郵便配達員は影も形もないお話です。原作や映画によって話が変わってしまうのですが、大雑把なあらすじを、紹介します。アメリカのカリフォルニアが舞台で、主人公フランクは正職につけない浮浪者のような暮らしをしています。そんな彼が働く事になったのは、ガソリンスタンドとレストランを兼ねたお店で、その経営者の妻・コーラに強く惹かれてしまうからです。そして不倫関係になった二人は、邪魔者である配偶者の殺害に成功します。そして二人は幸せに生活することになるのですが、今度はコーラが事故死してしまい、フランクは殺人罪で死刑宣告を受けることになるのです。
 この二人が最初の夫殺しを企てる動機は、映画によっては保険金目当てであったり、二人の愛の邪魔者でもある男を殺したいという欲求であったりするので、前者の場合はサスペンス色の強いものになります。そして後者の場合は、二人が愛しあっていなければ最初の殺人は起こらなかったわけですから、純粋な保険金殺人よりも狂気を感じる分怖いかもしれませんね。
 昔ほど離婚に対して世間体を考えなくてもよくなった現在でも、不倫関係になった男女が片方の配偶者を殺害する事件はなくなりません。一緒になりたいのであれば、離婚を頼むか駆け落ちでもすればいいのですが、こうした人たちは自分が損を被ったり、苦労したりすることは選択肢にはありません。邪魔者を殺すついでに保険金を貰ってしまおうという動機なのか、慰謝料を支払って正式に離婚してしまっては生活が不安だからかはわかりませんが、殺人という苦労を分かちあっても、お金の苦労はしたくないのが本音かもしれませんね。